第1回コンカフェ巡り 秋葉原におけるコンカフェ用語について

皆さまこんにちは。

 

当ブログで扱うテーマは秋葉原周辺に数多く存在するコンセプトカフェを巡る『コンカフェ巡り』。秋葉原周辺のコンカフェに赴き、その店のインプレッションやその他雑談などを書いていこうと思っております。

 

第1回目となる今回はまず、秋葉原界隈の店で使われる用語やシステムについていくつかご説明しようと思う。

 

秋葉原というとどうしても『メイド喫茶』のイメージが根強いと思うが、昨今の秋葉原にはいろいろなコンセプトの店があるので、以下では店で働く女の子を指す場合に、メイドさんではなく『キャスト』という言葉で統一しております。あくまで私見なので、認識が間違っているところがありましたら申し訳ありません。

 f:id:AS365:20200105212956j:plain

 

コンセプトカフェ

店ごとにコンセプトやテーマを決めてそれに合わせた内装、メニュー、言葉遣い、コスチュームを備えるカフェ。略して『コンカフェ』と呼ばれる。一世を風靡したメイド喫茶も現在ではこの一部と言えるだろう。

メイド以外の具体的なコンセプトとしては、巫女、忍者、(とある国の)お姫様、カジノ、魔女見習い、天使、はては人間に変身した猫までさまざま。なかなかぶっ飛んだコンセプトの店もあるので、最初に訪れた際にはぜひキャストの説明に耳を傾けてみよう。

 

メイン通り

秋葉原の中でも特に有名な、サブカルチャーが集まる通りの通称。詳しくは下の地図を参照していただきたい。

f:id:AS365:20200105105913p:plain

赤丸で囲われた部分が通称メイン通り

この通り沿いもしくはその周辺に数多くのコンカフェが存在している関係で、夜ともなればこの通りにはチラシ配りのキャストが大勢あふれかえる。またの通称は『メイド通り』。

 秋葉原の大通りといえば、上野から万世橋へ続く都道437号線中央通りだが、キャストが『メイン通り』と言った時は、中央通りではなくこの項の通りを指すことが大半。

キャストがSNSで、「めいんにいるよー」と発信しているときはつまり、メイン通りでチラシ配りしているということ。

 

 ご帰宅 

客が店に入店することを指し、主にメイドカフェで使用される。反対に出発するときは『お出かけ』や『ご出発』と呼称する。また、独自の世界観を持つコンセプトカフェでは、夢の国に入ってくるという意味をこめて『ご入国』とか『ご出国』という用語が使われるケースもある。某海モチーフの店では『ご入水』と呼んでいる。なんだかおっかない。

 

入国料

いわゆるチャージ料のこと。普通に『チャージ料』と表記する店もある。店によってシステムが異なるので初訪問時によく話を聞いておきたい。時間あたり500~800円が相場で、最初の60分以降は追加チャージがかかるという場合が多い。自動延長制の店が多いので時間管理には注意しよう。飲み放題が主体の店では、そもそもチャージがプラン料金に含まれていることもある。

 

初回限定メニュー

初訪問のときのみ注文できるセットメニューのことで、数多くの店に存在する。基本的に通常メニューよりお得な値段となっているが店によっても内容は様々。だが、概して

チャージ料 + ドリンク + 食事もしくはスイーツ一品 + チェキなどの特典

といった内容が多い。初訪問の時にはぜひ注文してみよう。

 

推し  

客が気に入っているキャストのこと。秋葉原界隈の店で指名という制度はあまり無いので、推しであることをキャスト本人あるいは他のキャストに客側が伝えることで徐々に店内共通の認識になっていくことが多い。そうなると推しのキャストが優先的に来てくれる半面、他のキャストはあまり話さなくなるケースもあるため、複数のキャストを構いたい客は推しを明確にしないこともある。キャスト側が『推しさん』という場合には、自分のことを推している客のことを指す。

 

ハコ推し 

特定のキャストが好きということではなく、店(ハコ)そのものが好きで来店する客のこと。推しが決まっている客と違い、基本的にどのキャストとも分け隔てなくしゃべる。また、推しのキャストが卒業したから店に来なくなる、ということが起きづらいため、店との付き合いが長期間になりやすい傾向がある。以上のことから店側にとって重宝するタイプの客。

 

おきゅおわ

 お給仕が終わった、の略。店内ではあまり使われないが、キャストのSNSでは良く見かける言葉である。大体において、キャストのおきゅおわ報告がSNSにあがると、待ってましたとばかりに推し客からお疲れ様メッセージが乱れ飛ぶ。

 

ボトル 

ビンで提供される酒類、もしくはノンアルコールドリンク。クラブやラウンジと違い、秋葉原の店でウイスキーや焼酎のボトルキープ制を導入しているところは少なく、ボトルといえばスパークリングワイン系が多い。

スパークリングワインは、どの店も少なからず力を入れており、規模の小さい店でもドンペリモエシャンといった有名どころは必ずといっていいほど置いてある。そのほかは、カフェドパリやプラチナムフレグランスといったカラフルなボトルが人気だが、店によってはクリュッグアルマンドといった、高級シャンパンまでそろえるところもある。シャンパンも流行り廃りがあるので、メニューが一定期間ごとに変わっていくことも多い。

 

ただし、キャストドリンクのシステムが無い店はボトルメニューが無いこともある。

f:id:AS365:20191222162301j:plain

ウィザードという店のボトルメニュー 高級シャンパンも多く並ぶ

 

 

乾杯ドリンク  

いわゆるキャストドリンクで、もちろん客の支払い。キャストから「一緒に乾杯してもいい?」とか「ご褒美もらっていい?」と言われたら、ドリンクをねだられていると思って間違いない。

所帯の比較的小さいコンセプトカフェやガールズバー寄りの店では、ほぼ確実にあるシステムのひとつ。言うまでもなく、キャストおよび店側からしても重要な収入源であり、同時に店のモラルが露呈しやすい。

店によっては『ごほうびドリンク』や『捧げもの』など、独自な呼び方も多数ある。名前は可愛いがコレが結構怖いシロモノで、一杯1500円とかすることもザラ。

ある意味キャバクラのキャストドリンクよりも怖いのでくれぐれもご利用は計画的に。

通常、『推し』であると客が表明したキャストしかねだってこないことが多いのだが、中には推しが不在のときを狙って関係なく客にねだってくるやり手なキャストもいる。

また、一部の悪質店は乾杯しないと女の子がしゃべってくれず、半ば強制的に帰らされるような場合もある。店のモラルが露呈しやすいというのはこういった理由から。

稀にではあるが、あらかじめ少し高い料金プランにすることでキャストたちがドリンク飲み放題になる店も存在する。

 

ちなみに、この乾杯ドリンクシステムが有る店舗とそうでない店舗では、キャストの時給が結構違うらしい。笑

 

ワンタイ

ワンタイム、の意味。最初に発生するチャージ料分の時間(大抵は60分)のこと。またはその時間分だけで帰ってしまう客のことを指す。店からすればあまり売上にならない客ではあるが、客側にもいろいろ事情があるため、ワンタイの客を悪く言うキャストがいたら、その店は避けたほうが無難。 

当然、チャージ料がない店であればカンケーのない話。

 

オリカク

『オリジナルカクテル』の略。その店独自のカクテルや、キャスト個人が考え出したカクテルなどを指し、比較的小さいお店に良くあるメニュー。その店の他のドリンクに比べると少し高めの値段設定だが、見た目が華やかなことが多く(味は分からんけど)人気メニューとなることが多い。

ただ、中にはブッ飛んだ内容のカクテルや、明らかにゲテモノと思われるようなカクテルを作るキャストもいるのでくれぐれもご注意を。笑

f:id:AS365:20191209100643j:plain

見た目もキレイなオリジナルカクテル


チェキ
 

インスタントカメラ『チェキ』で撮影する写真のことで、秋葉原界隈では定番のサービス。キャスト単体のものをソロチェキやピンチェキ、客とキャストの2人で写るものをツーショットチェキ、キャストが複数写るものは集合チェキと呼称することが多い。

店によって、客がオーダーしてからその場で撮る場合と、あらかじめ撮影していたものを配る場合とがある。多くの場合、撮ったチェキにキャストが色ペンなどを使ってメッセージを書いてくれる。

がんばってかわいい表情で写ろうとするキャストたちの乙女心は必見!

 

ブロマイド 

キャストの写真。チェキと似ているがこちらは通常のカメラであらかじめ撮影したものを配る方式で、メッセージなども書かれないことが多い。あくまで私見だが、チェキに比べると登場頻度はあまり多くはなく、イベント時の景品や、オリジナルドリンクをオーダーしたときのオマケとして提供されることが主。

 

前世

キャストが以前勤めていた店のこと。勤務する店舗が変わっても来てくれる客は「前世からの客」となる。

店によっては雇用するときの条件に他店舗での勤務歴有無が入っていることもあるので、店内ではあまり話題にしない方がよい。

 

お散歩 

キャストが外にチラシ配りをしに行く事。悪質な店でなければ、お散歩に行っても大体30分~60分で帰ってくる。

関連して、休憩に入ることを『お昼寝』と表現するお店もある。

 

 制服・給仕服  

店が指定するキャストの制服。秋葉原界隈の店舗ではそのほとんどが独自の制服を指定しており、店の魅力の見せどころともなっている。

昨今では制服が1種類という店舗は少なく、スカート丈や色が違うものを数種類備えるところが多い。なかにはまるっきりデザインの違う制服を複数備える店もあり、キャストがその日の気分で選べるようになっている。また、バニーガールなどの露出が激しい制服の場合は、過激なものと少し露出控えめのものと2通り用意するケースも。

 

デザインの能力に長けたキャストがいる場合には、そのキャストがデザインした制服がそのまま採用されている例もある。

  

コスプレデー 

ある条件の下に、キャストが通常の店の制服ではないコスチュームを着る日のこと。不定期で客足の少ない閑散期の平日などを狙って開催する店舗が多いが、1週間の内特定の曜日は必ずコスプレデーになる店も存在する。そのほかの定番はハロウィンやクリスマスといった季節ごとのイベントがあるとき。一週間ずっとコスプレを続けるような場合は『コスプレウイーク』などと呼ばれたりする。

 

内容として多いのは、私服、浴衣、チャイナ服、CAさんなど。年末年始は巫女さんコスが多い。そのほか、他店の制服を借りたり、各キャストが個人で好きなコスチュームを選ぶ日(フリーコスデー)などもあったりする。

 

バースデーイベント 

店の中のキャストの誕生日もしくはその近辺の日で開催されるイベント。『生誕』と呼ばれることも。コスプレデーと違い土日に開催されることがほとんどで、該当キャストを推す人間が多く押しかける。

たいていの場合、該当キャストは普段の制服と違う特別な衣装で降臨する。

また、この日限定でチェキやドリンクがセットになった特別メニューを用意する店も多いほか、店内のキャストさん全員が特別なコスチュームを着るケースもある。

 

 

注:あくまで一例です。店によっても差があります。

f:id:AS365:20191222162308j:plain