第4回コンカフェ巡り 鉄道居酒屋 Little TGV

4回目となるコンカフェ巡りシリーズ。
今回紹介するのは、秋葉原に数あるコンカフェのなかでも珍しい、鉄道をテーマにした居酒屋、『Little TGV』について書いていきたい。個人的にはなかなかの優良店だと思っている。

 店舗は秋葉原のメイン通りのやや末広町よりに位置している。雑居ビルの2階にあって看板とかも特に出ていないので、うっかりしていると通り過ぎてしまうことも・・・。

同じビルに入っている『メイドカフェ ぴなふぉあ』の看板が目立つのでこれを目印にしよう。 

 

さて、入店すると説明がなされるが、この店そのものが『新秋葉電気鉄道』という鉄道会社が運営する居酒屋という設定らしい。なのでキャストのことは『乗務員』、営業時間のことは『運行時間』と呼称されるほか、食器を下げることを『回送』と言ったりもしており、注意して聞いているとなかなか面白い。もちろん、キャストの制服は鉄道会社の制服がモチーフ。

そして鉄道会社らしく、交通系電子マネーで支払いが出来るのも特徴的だ。

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最初に発券される切符 複数枚集めると割引き特典がある

入店するとまず、チャージ料とお通し代がセットになった切符が発券され、これを受け取った後に席へ案内されることになる。ちなみにこの切符は持ち帰ることができ、何枚か集めると割引特典が有るのだとか。

座席は一般的なテーブル席が多めで、カウンター席は無い。カウンター席がないというのも、秋葉原では珍しいケースである。

本物の鉄道座席を使ったテーブル席も少数有るので空いているときはぜひそこに座ってみよう。

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本物の鉄道座席を使った客席

鉄道がコンセプトである一方、『居酒屋』というだけあり、他のコンカフェに比べるとメニューが特徴的である。秋葉原では定番の、オムライスやお絵かきカフェオレといったものはなく、焼き鳥、イカ焼き、揚げ物といったものがフードメニューにならぶ。さらに飲み会向けの飲み放題コースメニューなんてのも用意されていて、メニューだけ見れば完全に大衆居酒屋のそれである。実際、私が初回行ったときは、会社員のグループと思しき団体客が一角にいた。

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居酒屋に近いフードメニュー

 

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オリジナルカクテルの一部

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カクテルメニュー 名称にも注目

1時間につきワンオーダー制だが、追加のチャージは発生せず、他のコンカフェと比べると料金は比較的良心的。

お酒とともに料理をいくつか注文してみたが、どれもなかなかいい感じである。とくにどこか懐かしい感じのする新幹線プレートは、見た目がかわいらしくておすすめだ。から揚げやポテトなどが載っているので、つまみとして気軽に頼むことが出来るだろう。

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新幹線プレート

 

 お酒に関しても、見た目も味も楽しいものばかり。新幹線や在来線をモチーフにしたものから、じゃんけんで味が決まる恐怖のカクテルまでさまざまだ。当日筆者はキャストとのじゃんけんに勝ったので『のぼり』のカクテルを飲むことが出来たが、負けると『くだり』になるらしく、これがかなり人を選ぶ味なのだという・・・          おなかが『くだり』にならなければいいのだが・・・笑

いっぽう、列車名がついているカクテルは、その車両のカラーを模しているものが多い。キレイな色のカクテルは一見の価値ありといえよう。

 

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オリジナルカクテル 新秋葉原電気鉄道『のぼり』

 

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オリジナルカクテル E5系

料理や酒が個性的で楽しい反面、キャストに関しては正直人によって愛想の差が激しいように思う。話好きなキャストは電車トークとかをよくしてくれるが、いっぽうの無愛想なキャストは手が空いている時でも人のテーブルを覗き込むだけで話しかけても片手間な感じ。あくまで居酒屋だからこんなもんなのだろうか・・・。

ウリのひとつであるNゲージレイアウトにしても、なかなか本格的なつくりをしているが、客席の端っこのほうにあるのがさびしいところ。配線の関係とかで難しいのかもしれないが、どうせなら店の真ん中にドカンとNゲージレイアウトを置いてそのまわりにカウンターテーブルを設けるほうがお客も楽しいのではないかとも思う。

 

全般的にみると、コスパや飲食の質は優良なほうに入ると思う。だが、鉄道員のコスプレ居酒屋なのか、ガチな鉄道マニア居酒屋なのかといったところでどっちつかずになっている感も少しある。本物の鉄道座席やナンバープレートといったマニアックなアイテムが有るのだから、Nゲージレイアウトを増強すれば鉄道ファンの集客力はかなり増すのではないか。

 

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オリジナルカクテル 0系ひかり